第12集 ロールモデル集 日本語
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私が上智に入学したのは、1976年です。当時の大学には、鶴見和子先生がいらっしゃいました。大学院博士前期課程に進んだ1980年には、国連日本政府代表部公使の任期が終わった緒方貞子先生が着任。毎週決まった曜日の昼休みに、国際関係研究所の会議が終わった後だったのでしょうか、現在ソフィアタワーのある方向に向かって、両先生がメンストを颯爽と歩いていらっしゃるところを目にしました。大学院生になったばかりの頃は明確な将来像を持っていなかった私でしたが、いつしか「ああいうふうになりたい」と思うように…その後、鶴見先生はプリンストン大学、緒方先生はカリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得なさったことを知り、博士後期課程に入った時点から米国大学院留学を目指して準備を始めました。めでたく念願がかない、1983年9月に独立宣言や自由の鐘、また映画「ロッキー」で知られるフィラデルフィアへ。ペンシルヴェニア大学博士課程で勉強していた約4年間は、学業はもとより、大学のChoral Societyで歌うなど、あらゆる面で米国生活を満喫しました。唯一の問題は、最初の年にあまりにも太ってしまったことです。「何とかせねば」と、2年目から大学が昼休みに学生・教職員を対象に安価で提供していた簡単な運動クラスに参加。私は上智時代も小中高生だった頃も体育は大嫌いでしたが、切羽詰まっていたこともあり、このプログラムは帰国するまで続けました。その結果、定期的に身体を動かすことが日常化、帰国後ほどなくしてジムに入って今日に至ります。リーダーになるかどうかにかかわらず、日々の生活や仕事にはさまざまな問題が付き物で、何もストレスを感じることなく過ごせる人はほとんどいないでしょう。その解消には、定期的な運動が一番です。心身ともに軽くなり、すっきりした気分でどのようなことでも前向きに捉えられるようになります。学校法人聖心女子学院常務理事、国際基督教大学名誉教授。上智大学外国語学部フランス語学科卒業、外国語学研究科博士前期課程修了後、ペンシルヴェニア大学で博士号を取得。研究テーマは社会言語学。2020年より上智学院評議員を兼任。中央教育審議会委員、日本学術会議会員。上智大学四谷キャンパスメインストリート13ロールモデルとの出会いストレス解消法

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