第12集 ロールモデル集 日本語
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子供のころから好奇心は旺盛な方で、自分でやってみたいと思うことが多く、高い集中力や瞬発力があったわけではありませんでしたが、興味を持ったことや欲しいと思ったことが成就されるまで諦めないところがあります。女子高から機会工学科へ進学し、いきなり男子校の中にポツンといるような状態で、緊張と戸惑いもありましたがだんだんと慣れて、その環境を受け入れて行くことができました。学生時代はほぼ同世代と先生と言った年齢差でしたが、就職してからは世代も広がり、さらに階層の違いによる力関係や理不尽な出来事が存在するようになり、憤慨したり、ストレスに感じることもありました。だからと言って会社を辞めたいとか思うことはなく、そのころは石の上にも三年のような気持ちで、男女雇用機会均等法一期生として何かと注目されている中で、働き続けるのは当たり前と感じていました。一方で、男性のように飲み会で上司から仕事について話を聞く等の機会もほぼない状況において、働くことの意味や組織の中での立ち振る舞い方、ビジネスゲームについて書かれた翻訳本を参考に、理解できた部分が大きかったです。成人してからは、環境が変わるごとに「初めて○○になった人」のように常に「初」が枕詞のようについてきましたが、前例が無いことは私流にやってみれば良いと思えるようになり、それが楽しいと感じるようになりました。振返ってみると、幼い頃キリスト教系の幼稚園に通っていためか、自分は生かされており、何らかの期待役割があるのだからやってみようという気持ちが根底にあったのかも知れません。はじめて管理職になった時、自分のスタイルはどんな形だろうかと悩みました。周囲は男性ばかりで、どちらかと言うと指示型・牽引型の男性をまねても中途半端になりそうだなと感じていたからです。また、若手のメンバーが上手に仕事を進めていけないことがあった時、愚痴をこぼしていたら、「宮間さんの今と比較して、仕事ができないというのはずるいですよね」と他のメンバーから意見され、大いに反省したことがありました。そこで、色々な方の話を聞いたり、本を読んだりする中で、私のリーダースタイルが確立されていきました。一人ひとりの成長とそれによって価値が創出され、事業に反映大日本印刷株式会社取締役、株式会社東海理化取締役。上智大学理工学研究科博士前期課程修了。大日本印刷株式会社に入社し、研究開発部門、新規事業開発部門、本社の採用・人材育成部門と幅広い分野を経験。17キャリアを目指すモチベーションリーダーの苦労とやりがい

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